日本では「きれいなお姉さん」とか言いますが、台湾では「正妹」と表現します。「姉」と「妹」とで違うのが面白いですよね。台湾の友人と付き合いを続けるうちにこれら違いに気づきました。中国語に興味のある方にお届けします。
姉と妹
PanasonicのドライヤーのCMで「きれいなおねえさんは、好きですか。」という印象的なキャッチを記憶されている方も多いかと思います。水野真紀さんと松嶋菜々子さんがマイ「きれいなおねえさん」ですが。。。それはさておき、上記のように若い女性には「お姉さん」、年下の女の子や友人の娘さんに対して直接呼びかけるとき(名前で呼ばないとき)は「お姉ちゃん」、年上の女性は「姉さん」「姉貴」、いわゆる男性同性愛者は「オネエ」。とにかく、女性は「姉」さんで呼びます。決して「妹」さんとは呼びませんよね(日本語には年下の呼称がないから呼べませんが)。
一方、台湾では、年下の女の子、友人の娘さんに直接呼びかけるときは「妹妹」、若い女性は「正妹」(きれいなお姉さん、可愛い子)とか、「辣妹」(派手目なお姉さん、、、ギャルに相当するかな)という呼び方もあります。とにかく女性は「妹」で呼びます(中国語には年下の呼称がある)。また、逆方向で、年上の女性を「姐(姉さん)」と呼ぶことも出来ます。ひと頃、食堂などでの店員への呼びかけで「小姐(シアオジエ)」が使われていましたが、あまり良い呼称ではないということで「小妹」が使われるようになったらしいです。私自身は「不好意思(「すいません」にあたる)」を使うのでこの呼び掛けを使ったことがありませんが、興味ある変化ですね。ちなみに「小姐」「小妹」の「小」は、「可愛い」といったニュアンスがあるそうです。
兄と弟
日本では、年下の男の子や友人の息子さんに直接呼びかけるとき(名前で呼ばないとき)は「お兄ちゃん」ですよね。男の先輩は「兄さん、兄貴」。決して「弟」さんとは呼びませんね(日本語には年下の呼称がない)。
一方、台湾では、年下の男の子や友人の息子さんに直接呼びかけるときは「弟弟」です(中国語には年下の呼称がある)。逆に、年上の男性に対しては「哥(兄さん)」と呼ぶことが出来ます。ちなみにイケメンのことは「帥哥(格好いいお兄さん)」といいますが、「帥弟(年下のイケメン?)」という言い方もあるようです。
まとめ
日本でも中華世界でも「兄」「弟」「姉」「妹」が、血の繋がりがない相手への呼称として使われる点は共通しています。しかしこの呼称の中で、日本では「姉さん、兄さん」のみが、中華世界では逆に「妹、弟」が使われさらには「姉、兄」の呼称もあるというのは、文化的に興味深いです。この理由については、おそらく社会や文化の違いと思われますが、引き続きアンテナを張って考察し、更新したいと思います。